たった一言で思い通りにさせる心理学、一貫性の法則

2019/12/05

t f B! P L
私たちは自分で考えて行動している。そんなふうに思っていますが、実際には無意識の反応が考えを作り行動しています。今回は他人も、そして自分すら錯覚させる方法についてお伝えします。

まず実験結果から

電話をして二つのグループをつくりました。 
Aグループ
クッキーをにお宅に販売しに行っても良いですか?収益は恵まれない子供達に使われます。
と聞いたグループ
Bグループ
お元気にお過ごしですか?
元気だよ、などと肯定した後に、
クッキーをにお宅に販売しに行っても良いですか?収益は恵まれない子供達に使われます。
と聞いたグループ
結果
Aグループ18%
Bグループ32%
なんと、1.5倍にもYESを引き出したのです。

なぜこんなことになったのでしょう?

人は自分のことを元気と言ってしまったので、恵まれない人に援助をしないことはまるで悪いように感じてしまいます。悪い人間になりたいと願う人はいないので、先ほど元気と言ってしまった発言に一貫性を保とうとし、YESと言ってしまうようです。
このように一貫性を保ちたいと私たちが考えるのは
一貫した行動を取ることで論理性、合理性、安定性、誠実さが高く、人格者や知者と見なされるからです。 
それではどうやってマーケティングに活用するかというと

承認先取り法

アンケートを使い、その人がどんな人物であるかを創り上げます。
例えば心優しいであればその後に心優しい行動をするようになります。
そして、記入してもらうことで記録が残るのでその紙が自分の手元から離れてしまったとしても、その気付き上げた自分の姿に無意識に行動してしまうという方法です。
もし、何かを販売する場合、その販売物を購入しなければならなくなる自己像を作るアンケートが効果的です。

実践!らくらく自己洗脳

これを応用することで自己洗脳が可能です。
例えば私の場合、人の幸福を願う人。とnoteに記入して多くの人に宣言しているので、そう動くように自分の意識で無意識に制限をかけています。
思った以上に強力なので、試しに使ってみるとこの心理学の使い方が分かります。

三つのテクニック

一貫性の法則には定番の使い方があります。
汎用性があるので、ご紹介します。

YESセットの法則

最初に相手が「YES」と答える質問(内容は何でもいい)を繰り返し、本題で「YES」を引き出しやすくするテクニックです。 
-いい天気ですね
そうですね
-明日も晴れみたいですね。
そうだね。
-この仕事手伝ってくれない?、今晩飲みに行かない?、机の掃除してくれない?(本題)
いいよ
このようになんでも良いのでYESを引き出してください。

ローボールテクニック

最初に簡単な条件であると思わせておき、あとからその条件をなかったことにする技法です。 
-今度皆で飲みに行こう。
いいよ。
-仕事で来れなくなったみたいだから2人でいこう。
うん。いいよ。
ハードルが大きいものを頼むときは、簡単な条件からです。 
-ちょっと1分だけ手を貸して欲しいです。
いいよ。なに?
-テーブルを片付けてくれませんか?
分かった。 
という使い方なら汎用性が高いです。

フット・イン・ザ・ドアテクニック

フット・イン・ザ・ドアテクニックは、相手がOKと言いそうな小さな条件から提示していき、徐々に大きな条件を飲ませる交渉テクニックです。 
-ちょっと立ってくれない?
はい
-そのテーブル拭きを取ってもらえますか?
はい
-テーブルを拭いていただけませんか?
はい。
このように相手の行動は一貫性を保ちたいという無意識が働きます。
上手に相手も自分も幸福になるように使ってくださいね。

まとめ

一貫性を保つことは良いことだと思っている。逆は悪いことと考える。 
毎日を生きよ。あなたの人生が始まった時のように。
- ゲーテ -

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